滋賀県日野町で1984年に発生した強盗殺人事件の再審公判で、検察側が無罪論告を行わず、有罪を主張する方向で調整していることが18日、関係者への取材で分かった。事件では阪原弘さんの無期懲役が確定し、服役中に75歳で病死。再審公判で無罪となる公算が大きい。
再審請求審では、阪原さんが被害者の遺体発見現場まで案内した「引き当て捜査」の際に撮影された写真のネガフィルムが開示され、捜査官による誘導があった可能性が浮上。今年2月、再審開始が決まった。
関係者によると、検察内部ではネガなどに対し「無罪に直接つながる証拠とは言えない」との意見が支配的という。阪原さんの遺族側は検察に有罪立証をしないように求めていた。検察は、裁判所、弁護側と実施する19日の3者協議で、立証方針を表明する。
事件では、酒店経営の女性=当時(69)=が殺害され手提げ金庫が奪われた。酒店の常連客だった阪原さんが任意同行後の取り調べで「自白」に追い込まれ、強盗殺人罪で起訴された。公判では一貫して無実を訴えたが、無期懲役が確定。2011年3月に病死した。
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