◎今週の一推しイベント
【13日(土)】
▽「ShimiShimiKao!」(~27日、渋谷区、入場無料)
ロサンゼルスを拠点に活動する米国現代美術の巨匠ケニー・シャーフさんが、渋谷のギャラリー「NANZUKA UNDERGROUND」で個展を開いている。
感情豊かな円形の顔「MOODZ」シリーズなど、人間にも動物にも見える“顔”をモチーフにした新作ペインティング21点を発表。50年近いキャリアを凝縮した内容だ。
アンディ・ウォーホルに触発されニューヨークでアートを学んだ。同世代のバスキアやキース・ヘリングと共にストリートアートを展開、1980年代に脚光を浴びた。カラフルな色彩で描くユニークなキャラクターは明るくポップな印象だが、作品には一貫して、核の脅威や環境破壊への危機感を投影してきた。
本展の中心に据えた「ShimiShimiKao!」は、壁や服のシミが、顔のように見えることに着想を得た新シリーズだ。シャーフさんは「植物や動物、そしてシミの中にも、今の時代を生きるものたちの本物の感情や魂が宿っている」と話す。
ギャラリーオーナーの南塚真史さんは「陽気に踊るように制作する一方、時折厳しい表情を見せる瞬間もあった。その二面性が、作品に豊かに息づいている」と語る。
新聞の切り抜きを素材にした「ダイアー・ヘッドライン(悲劇的な見出し)」シリーズの新作は、トランプ政権下の米国や世界の分断状況を映し出す。シャーフさんは「心を開いて対話することが大事だ。今の世界ではリラックスできない人々にハッピーになってもらうために、アートを通して闘っていきたい」と話した。
山梨県北杜市の中村キース・ヘリング美術館では、シャーフさんと故ヘリングの作品を共に紹介する展覧会を開催中(~2027年5月16日)。
○そのほかのお薦めイベント
【13日(土)】
▽「ルイ・ヴィトンの東京ガイドブック2026年版」(中央区など)
フランスの高級メゾン「ルイ・ヴィトン」の旅行ガイド本「ルイ・ヴィトン シティ・ガイド」東京版の2026年改訂版が刊行され、ルイ・ヴィトンの各店舗と公式オンラインストアで販売している。
1998年に創刊、パリやロンドンなどを中心に世界各都市のアート、ファッション、グルメ情報を独自の視点で切り取ってきた書籍シリーズ。紙という形にこだわるのは、じっくりと活字や装丁に親しむ時間を読者に提案したいとの狙いがあるという。
全冊、英語版とフランス語版を用意。世界中の人に各都市の魅力を伝える工夫をしている。内容は一般的な観光地紹介にとどまらず、その街の輪郭を形づくってきたリアルなスポットを詳細に解説。風情のある下町などの風景写真も豊富に掲載した。
09年に初刊行の東京版では足立区にある焼き肉の名店「スタミナ苑」を紹介したほか、15年には職人技による銅製タンブラーや器を扱っていた老舗「玉川堂 青山店」を掲載。
最新版でも、食通が通う洗練された飲食店や、路地裏の現代アートギャラリーを、同ブランドが編成した編集部でセレクト。ジャーナリスト、アート界や文学界の著名人たちが、“今の東京”のローカルカルチャーを生き生きと伝えている。スマートフォン向けには、書籍版から厳選された情報を手軽に閲覧できる公式アプリ版も展開。
銀座並木通り店では、濃いピンク色の東京版をはじめ、パリ、ニューヨーク、バンコクの青、黄、水色など都市ごとに異なる色彩の装丁や編集の美しさを紹介。ページをめくると各都市の文化に触れられる。
▽「Craft Beyond Borders by DELVAUX」(~17日、中央区)
ベルギー王室御用達のレザーグッズメゾン「デルヴォー」が、日本の伝統工芸を取り入れた特別なコレクションを、銀座の和光本店地階「アーツアンドカルチャー」で公開している。
メゾンの象徴的なバッグ「Tempete(タンペート)」は、アリゲーターとカーフレザーを組み合わせた本体に金沢の金箔装飾を施した逸品をはじめ、緻密な象眼細工の土台にはさみを持つ手や職人の道具をパッチワークで描いた作品が楽しめる。人気モデル「Brillant(ブリヨン)」では、刺しゅうで桜を表現したシリーズや、フランス語で「これはデルヴォーではない」とバッグの表面に描いたシュルレアリスムが着想源のデザインも。
和光の金洋行さんは「分業制ではなく一人の職人が最後まで心を込めて作り上げる。彼らが誇りを持って仕事をする様子にも出合った。まさに持ち歩くアート作品だ」と語る。
品質の高さや“ブランドの信念”に引かれる人が多いという。「長く誰かの人生に寄り添い、親子で受け継がれるような革製品だと思う。そうしたメゾンの本質と、日本の伝統技術の緻密さに触れてもらいたい」
▽「ハワイ ハレクラニフェア2026」(~30日、千代田区)
ハワイの名門ホテル「ハレクラニ」の食文化を伝えるイベントが、帝国ホテル東京(内幸町)で開催されている。
ハレクラニのシェフ、シェイデン・サトウさんと帝国ホテルのシェフが協力し、本場の味に和の素材を調和させた親しみやすい限定メニューを考案した。
注目はコース仕立ての料理を一皿で味わえる新作プレート2種。「ロコモコプレート」は、定番料理の肉厚ハンバーグにバルサミコ風味の赤玉ネギを添えて爽やかな酸味を加えた。ハワイの伝統的な祝宴料理をアレンジした「ラウラウプレート」は、特製ブイヨンで3時間煮込んだ牛リブロースに、生クリームと焦がしバターでコクを出したかぼちゃピューレを敷き、彩り豊かな一皿に。
ハワイと日本にルーツを持つサトウさんは「ハワイ料理を現代的なアレンジで日本に届けることは自分の使命。ワイキキのビーチや伝統のお祝い『ルアウ』の雰囲気を、料理を通して感じてほしい」と語った。帝国ホテル大阪でも開催。
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