梅雨の時季を迎え、日光市足尾町の庚申山(1892メートル)の岩肌に、国の天然記念物「コウシンソウ」が薄紫色の愛らしい花を咲かせている。10日は山頂部が霧に覆われたが、小さな花が静かに深山を彩っていた。

花を付け見ごろを迎えているコウシンソウ=10日午後0時半、日光市足尾町
花を付け見ごろを迎えているコウシンソウ=10日午後0時半、日光市足尾町

 コウシンソウは背丈約6~7センチの食虫植物で葉と茎から粘液を分泌し、付着した虫から栄養を吸収する。市足尾観光課によると開花は年々早まっていて今年は今月上旬に咲き始めた。ピークは過ぎつつあるが、あと半月は見られるという。

 群生地は一般車両を止めるゲートから歩いて4時間弱の距離にあり、終盤は急勾配の上級者向けの山道を進む。「お山巡りコース」のツル・カメ岩の岩肌に多く群生し、ピンクのユキワリソウと共に楽しめる。同課の担当者は「クマの目撃は少ないエリアだが、しっかり準備をして登ってほしい」と呼びかけていた。