伝統の「5月17日」から変更へ。担い手不足による中止を乗り越え、地域一体で繋いだ伝統のバトン
山梨県富士河口湖町の本栖公家行列保存会は、町の無形民俗文化財に指定されている伝統行事「本栖公家行列」を、2026年5月21日(木)に開催いたしました。
昨年は主要な担い手である観光業従事者の参加が難しくやむなく中止となりましたが、今年は伝統ある「5月17日」という固定日程から「5月の第3木曜日」へと開催日を変更。地域一体となった柔軟な決断により、2年ぶりの見事な復活を果たしました。
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■伝統の継承へ、苦渋の中止を乗り越えた「新たな決断」
本栖公家行列は、これまで毎年「5月17日」に開催するのが決まりとされていました。しかし、土曜日となった昨年(2025年)は、地域の観光業に携わる人々が参加できず、人員不足からやむなく中止という苦渋の決断を迫られました。
歴史ある祭りを次世代へ繋ぐため、保存会では日程の固定にこだわらず、参加しやすい「5月の第3木曜日」への日程変更を決定。これにより、今年は多くの村人たちが参加でき、2年ぶりに活気あふれる行列が本栖の地に戻ってきました。
■ 本栖公家行列とは:あいにくの雨を吹き飛ばす、2年ぶりの熱気
本栖公家行列は、江戸時代に徳川家康から命を受け、本栖関所で駿河(静岡県)国境の警備に当たっていた渡辺囚獄佑(わたなべひとやのすけ)が、若者の士気を鼓舞するために始めたと伝えられる伝統行事です。
大名やその傍らに仕える「近侍(きんじ)」、行列の先導をつとめる「徒歩(かち)」など、それぞれの役に扮した村人たちが、本栖湖畔にある山神社を出発し、国道沿いを晴れやかに練り歩きます。
2年ぶりの開催となったこの日はあいにくの雨模様となりましたが、地域住民たちの熱気が勝り、行列は力強く出発。雨対策を施しながらも、わら草履を履いた奴(やっこ)たちが、雨を吹き飛ばすような掛け声を響かせ、槍を小気味よく操る姿は、集まった見物客を大いに沸かせました。
■ 街道の歴史:甲斐と駿河を結んだ重要拠点「本栖」
本栖は戦国時代、甲斐国(山梨県)と駿河国(静岡県)を結ぶ重要な交通路である「中道往還」が通る国境の関所でした。山梨名物「鮑の煮貝」は、駿河湾で獲れた鮑を醤油漬けにして馬の背に載せ、この中道往還を越える際の「馬の体温と振動」によって甲府に着く頃に最高の味に仕上がった、という伝承が残る歴史ロマンに満ちた地域です。
歴史に培われたこの地域ならではの晴れやかなお祭りを、保存会ではこれからも大切に守り、次世代へと継承してまいります。
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2年ぶり復活!雨の本栖路を彩る、富士河口湖町の無形民俗文化財「本栖公家行列」が5月21日に開催
山梨県富士河口湖町
10:00
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