岡山大発ベンチャーの「オンコリスバイオファーマ」は8日、食道がんのウイルス製剤「テロメライシン」(一般名スラタデノツレブ)の製造販売承認を同日付で取得したと発表した。同社によると、食道がんに対するウイルス製剤は世界初といい、今夏にも販売を開始する。薬価は未定。
浦田泰生社長は記者会見し「簡便な処置で治療でき、使いやすい。患者さんのメリットになる」と話した。
製剤は、かぜの原因の一つであるアデノウイルスの遺伝子を改変し、がん細胞で増殖して細胞を破壊するようにした。正常な細胞にも感染するが増殖しない。
対象は外科治療や化学放射線療法の対象とならない食道がん。放射線療法と併用し、成人であれば1回当たり1ミリリットルを計3回、口から入れた内視鏡を通してがん組織に注射して投与する。切開手術の必要がなく、体への負担が小さくて済むのが特長。副作用でリンパ球減少や食道炎、発熱などが現れることがある。
販売は富士フイルム富山化学(東京)が担う。オンコリス社は喉や直腸、肛門のがんにも使えるよう開発を続ける。
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