ふるさと納税仲介サイト運営事業者に自治体が支払う手数料が、高止まりしている。県と県内自治体が2024年度に支払った手数料は総額で20億円を超え、寄付額に対する平均割合は12%に達した。全国平均の11・5%をわずかに上回っている。割合が最も高かったのは県の15・7%である。
寄付金は、本をただせば公金である。地域支援のために使われるべき公金が、域外の事業者へ過度に流出している現状は、制度の趣旨に照らして看過できない。
事業者には手数料の一層の透明化と適正化を求めたい。自治体はこの機会に、事業者への過度な依存体質を改めるべきだ。
24年度は全国でふるさと納税の寄付総額が1兆2728億円に上り、5年連続で過去最高を更新した。都市の税収を地方に移すという点で、この制度は一定の効果を上げてきた。
返礼品として肉や魚介など特色ある一次産品のある自治体に、寄付が集まる傾向がある。だが工夫次第では、これといった特産品に乏しい自治体でも寄付が集まる。県内ではボックスティッシュが人気の小山市が24年度、県内最多の約58億円を集めた。
ただいくら多額の寄付金を集めても、平均してその1割以上が手数料として域外に流れている。最大の問題は、自治体が仲介サイトに依存せざるを得ない構造だろう。
県内では寄付の9割以上が仲介サイト経由である。「手数料は事業者の言い値」と漏らす自治体担当者もいる。高い集客力を誇る事業者に対し、自治体側の交渉力は極めて弱いことがうかがえる。
まずは手数料を事務委託、決済代行、広告宣伝などの項目に切り分け、何に対して対価を払っているのかを明確にすべきだ。全国で統一の基準が必要だろう。国はガイドライン策定を急ぐ必要がある。
仲介サイトは上位数社の寡占状態とも言われ、後発事業者は相対的に手数料が安いとされる。戦略的に事業者を選ぶ自助努力も、自治体側に求められる。
地方の自治体にとってふるさと納税は、使い方次第で知名度アップや、関係人口の創出につなげることができる。だが制度のゆがみをこのまま放置すれば、制度の持続性が問われる事態になりかねないことも肝に銘じたい。
ポストする