子どものスマートフォンやインターネットの依存を巡り、気になる調査結果が明らかになった。医師らで構成する全国保険医団体連合会(保団連)が31都道府県の小中高などを対象に行った2025年の調査で、「依存が疑われる児童生徒がいる」と答えた学校が46.2%に上った。
交流サイト(SNS)は依存に加え、犯罪との接点といった青少年に対する深刻なリスクが指摘されている。プラットフォームを運営する事業者側は、依存防止に向けたアプリの仕様変更やフィルタリングの強化といった自主規制を強化するべきだ。
保団連の調査は、医療機関への受診が必要な児童・生徒が適切に受診できているかを調べる「全国学校検診後治療調査」の一環。25年9~10月に実施し、全国の対象2万4569校のうち、4785校から回答があった。依存が疑われる児童・生徒が「いる」としたのは2212校。学校別では、中学校が57.8%を占め、小学校は42.3%、高校が40.3%だった。
自由記述欄では本県の小学校が「生活リズムが乱れて遅刻・欠席が増える。睡眠不足で授業に集中できず、居眠りをする」と学業への深刻な影響を明かしている。中には「親がスマホを取り上げると、包丁を持って暴れる」といった事例も報告された。
学校側も対策に乗り出した。県教委は、県立高の生徒が別の生徒を暴行する動画のSNSでの拡散を受け、トラブルに特化した教員向けの手引きを作成した。生徒に自分事として考えてもらうための学習活動の例示や、誹謗(ひぼう)中傷が起きた場合の警察や県教委への連絡経路も示した。
だが、こうしたトラブルの対処を、学校や家庭の努力に押しつけるのは限界だ。オーストラリアは昨年、16歳未満のSNS利用を原則禁止する制度を施行した。罰則の対象は利用者ではなく、年齢制限やアクセス制限を適切に行わなかったプラットフォーム側としている。
政府はSNSを利用する青少年を保護するため、年齢確認の厳格化を事業者に求める方針だ。義務化も視野に入れ、法改正を検討している。企業側は率先して、安全なデジタル環境を整備する責務を果たすべきだ。個人頼みでは、もはや防げない段階にあることを直視しなければならない。
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