青色LEDを使った悪性腫瘍の新たな治療法の開発に取り組む徳島大の西庄俊彦准教授

 骨や筋肉にできる悪性腫瘍に、青色発光ダイオード(LED)の光を“当てるだけ”で完治を目指す新たな手法の開発を、徳島大の西庄俊彦准教授らのチームが26日までに始めた。脚や腕などの患部を切断せずに済むため運動機能を保つことができるといい、チームは「患者の動ける未来のために実用化したい」と意気込む。

 チームによると、骨や筋肉にできる骨腫瘍や軟部肉腫は、1年間で10万人当たり3、4人が発症する、まれながんの一つ。患者数が少ない上に、腫瘍ができる場所も多様なため、治療の開発が進んでいなかった。

 西庄さんらは、感染抑制やがん治療で効果が期待されているLEDに着目。軟部肉腫の細胞株を培養し、青、赤、緑色の光を72時間照射したところ、青色を当てたときにがん細胞の7~8割が死滅することを発見した。別の4種類のがん細胞でも効果があった。

 波長が短い青色は、照射すると活性酸素が発生しやすいとされる。細胞のエネルギーを生み出すミトコンドリアが機能不全に陥り、増殖を抑えると考えられるという。