千鳥ケ淵戦没者墓苑で開かれた拝礼式で、新たに納骨する遺骨を受け取る上野厚労相=25日午後、東京都千代田区

 第2次大戦中に海外などで亡くなった身元不明の戦没者を慰霊するため、厚生労働省は25日、東京都千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑で拝礼式を開いた。硫黄島や旧ソ連などで収容され、遺族に引き渡せなかった193柱を新たに納骨した。

 式には遺族や高市早苗首相、秋篠宮家の次女佳子さまらが参列。上野賢一郎厚労相は式辞で「いまだに多くの戦没者がふるさとに戻ることなく、各地に眠っていることを決して忘れない。1日でも早くお戻しできるよう、全力を尽くす」と述べた。

 1945年4月にフィリピンで父親を亡くした横浜市の田島尚子さん(84)も参加し、取材に「父の遺骨はまだ戻っていない。誰だって本国に帰りたかったはず。帰ってきた人の御霊に拝礼するのは生きている者の務めだ」と話した。

 厚労省によると、納められた遺骨は計37万1167柱となった。今年1月時点で、戦没者の遺骨は約112万柱が収容できていない。