画家シャガールが1942年に描いた巨大な舞台用の背景画を高精細発光ダイオード(LED)で再構成し、没入型の舞台体験をつくるバレエ「アレコ」が、5月29日から6月7日まで東京都港区のミュージアム「MoN Takanawa」で上演される。
名画と現代のバレエの“共演”に、同館アーティスティック・ディレクターの内田まほろは「美術と舞台を融合して、アートの楽しみを広げたい」と意欲を見せた。
バレエ「アレコ」は米国で企画され、第2次世界大戦中にナチスから逃れ亡命していたシャガールが、バレエ団の依頼で幕ごとに背景画(縦約9メートル、横約15メートル)4点を制作した。平和への願いが込められた作品とされ、青森県立美術館が3点を収蔵、現在4点すべてが同館に展示されている。
2024年、振付家宝満直也が美術館版のバレエを新制作し、同館で上演。今回は、キヤノンのデジタル技術で背景画を撮影・データ化し実寸大で再現する。また、宝満が舞台に合わせ演出・振り付けを改訂、気鋭のダンサー、大川航矢とアレクサンドル・トルーシュがダブルキャストでアレコ役を踊る。
物語は、自由を求めてロマの一団に加わった貴族のアレコが首長の娘ゼンフィラと恋に落ちるが、ゼンフィラは別のロマの若者に心変わり。嫉妬に駆られたアレコがついに2人を殺してしまう。
報道発表会では、ロマの若者役の新井悠汰とゼンフィラ役の勅使河原綾乃がリハーサルを披露。宝満は「バレエが上演されることで、今まで見えなかったものが絵の中に見えるようにとの思いで制作している」と話した。
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