【ロンドン共同】世界的に権威のある英国の文学賞「ブッカー賞」の翻訳書部門「国際ブッカー賞」が19日発表され、台湾の作家楊双子さんの「台湾漫遊録」(邦題「台湾漫遊鉄道のふたり」)が選ばれた。日本統治下の台湾が舞台の作品。

 中国語から翻訳された作品の受賞は初めて。英題は「Taiwan Travelogue」。2020年に中国語で出版された。米国と台湾にルーツがある金レイ(英語名リン・キン)さんが翻訳した。

 ブッカー賞財団によると、作品は台湾で知り合った日本人作家と台湾人通訳の女性2人による恋愛を描いた。財団は「魅力的で洗練された作品だ」と評価。「植民地時代の歴史を掘り起こし、権力構造がいかに親密な人間関係に影響を与えるかを巧みに描いた」と紹介した。

 台湾の頼清徳総統は20日、台湾人が世界の舞台で力を発揮できることを示したと評価した。

 楊さんは1984年生まれ。2024年に同作品で全米図書賞を受賞した。

 ブッカー賞は英国かアイルランドで出版された作品のうち、英語で書かれた作品に贈られる。