「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」展示風景。米国時代の衣装(国立新美術館 2026年 撮影:小川真輝)(提供写真)

 「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」展示風景。パリ時代のオートクチュールの衣装(国立新美術館 2026年 撮影:小川真輝)(提供写真)

 奈良原一高「森英恵」(提供:島根県立美術館 (C)Narahara Ikko Archives)(提供写真)

 仲條正義さんがデザインした資生堂商品のパッケージや手提げ袋=東京・銀座(撮影:加藤健)(提供写真)

 「青山デカーボ」が販売する伊勢丹新宿店限定「ネコのトランプ缶」(提供写真)

 「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」展示風景。米国時代の衣装(国立新美術館 2026年 撮影:小川真輝)(提供写真)  「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」展示風景。パリ時代のオートクチュールの衣装(国立新美術館 2026年 撮影:小川真輝)(提供写真)  奈良原一高「森英恵」(提供:島根県立美術館 (C)Narahara Ikko Archives)(提供写真)  仲條正義さんがデザインした資生堂商品のパッケージや手提げ袋=東京・銀座(撮影:加藤健)(提供写真)  「青山デカーボ」が販売する伊勢丹新宿店限定「ネコのトランプ缶」(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【16日(土)】

 ▽「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」(~7月6日、港区) 

 日本のファッション界に数々の功績を残したデザイナー森英恵さんの大規模回顧展が、六本木の国立新美術館で開催されている。戦後の日本から、世界を舞台に第一線で創作を続けた生涯を、約400点の作品と資料でたどる。

 見どころの一つは、ニューヨークでの1965年の初コレクションから始まった米国進出の足跡。日本の美術や文学、布地を学び直し、伝統的な美意識を現代のスタイルとして提示した。テキスタイルデザイナー松井忠郎さんが手がけた絹地を、鮮やかなピンクや紫の花柄で彩る衣服の数々は「東と西の出会い」と評価を得た。故郷・島根の山里を舞う「蝶」をモチーフに選び、国境を超えて活躍する自立した女性像を表現した。

 77年には東洋人として初のパリ・オートクチュール組合正会員となり、ファッション界の最高峰で新たな挑戦を始める。米国時代の鮮烈な色彩から一転、蝶を封印し、黒を中心としたシックな表現に。フランスの職人たちと連携し、精緻な刺しゅう、高品質なレースやリボンを用いた。ドレープやプリーツで造形美を追求したドレスやスーツも代表作となった。

 世界進出の原点である新宿の洋裁店「ひよしや」時代の映画衣装。横尾忠則さんがアートディレクションを手がけ、メディア戦略となったファッション誌「流行通信」。黒柳徹子さんやオペラ歌手佐藤しのぶさんのために制作した衣装は、幅広い交流を映し出す。

 同館特定研究員の小野寺奈津さんは「展覧会タイトルの『ヴァイタル・タイプ』は、森さんがかつて提唱した生命力にあふれ敏しょうに生きる人物像。自身の思想を実践し、時代を切り開いた意志の強さを、美しい服を通して感じてほしい」

 ○そのほかのお薦めイベント

 【16日(土)】

 ▽「うたう仲條 おどる仲條―文字と画と、資生堂と」(~6月28日、中央区、入場無料)

 日本を代表するグラフィックデザイナー仲條正義さん(1933~2021年)の創作の軌跡をたどる展覧会が、銀座の資生堂ギャラリーで開かれている。

 半世紀以上にわたり資生堂のデザインを形作り、イメージ構築の一翼を担ってきた。会場には、同社収蔵の膨大なアーカイブから厳選された約200点が並ぶ。今も多くの人に知られるパッケージなど、時代を超えて親しまれる創造の源泉に触れられる。

 老舗「資生堂パーラー」のブランドカラーである青“パーラーブルー”を基調としたデザイン群が目を引く。青と赤のストライプが際立つチーズケーキのパッケージやハンディバッグ(紙製手提げ袋)、洗練された姿に進化していった「花椿ビスケット」の缶。おなじみの唐草模様の包装紙も展示した。手の跡が残るドローイング(下絵)は、創作現場の緊張感とユーモラスな雰囲気を伝えている。

 40年にわたりアートディレクションを手がけた企業文化誌「花椿」約350冊を自由に閲覧できるコーナーも。デザインの構成力と共に戦後日本のファッションやアート、ライフスタイルの変遷をたどれる。 

 本展タイトルは、仲條さんがデザインの選択基準を「うたになる方」と語ったことや、奔放な筆致が「おどっている」と評されたことに由来。企画担当者の佐脇礼二郎さんは「ルールを壊し、新しさを生むことに生涯をささげた。その創作物は商品の枠を超え、文字と画が自由闊達に響き合うアートのようだ。銀座の地で育まれた粋で大胆なデザインの神髄を感じてほしい」と話した。

 ▽「Tokyo Rebirth―都市の魂が巡る、深淵と再生の旅」(土日祝日を中心に上映、終了日未定、新宿区)

 東京の夜を彩る新たな観光資源の創出を目的に企画され、東京都庁舎の壁面で上映されるプロジェクションマッピング「TOKYO Night & Light」。そのプログラムの一つに、写真家・映画監督の蜷川実花さんが率いるクリエーティブチーム「EiM(エイム)」による作品が加わった。

 東京という巨大都市を一つの「生命体」に見立て、その深淵から再生へと向かうプロセスを短時間で表現。巨大な都庁舎を舞台に、蜷川作品独特の極彩色の花々や、美しく妖艶な光の映像が音と融合し、幻想的な異空間が浮かび上がる。

 都市の生命力があふれ出すような演出を体感できるだろう。

 【20日(水)】

 ▽「ヘルシースイーツブランドが初の常設店」(通年営業、新宿区)

 素材にこだわった菓子を提案するブランド「青山デカーボ」が、伊勢丹新宿店内に初の常設店舗をオープンする。これまで催事でしか手に入らなかった人気の菓子缶が、いつでも手に取れるようになる。 

 注目は、同店限定の「ネコのトランプ缶」。側面に百貨店の意匠「マクミラン柄」のトランプをデザインし、孔雀のドレスをまとった猫のジョーカーを描いた。中には、小麦粉を使わずに仕上げたグルテンフリーのお菓子「ジャンドゥーヤのホワイトショコラ」が詰まっている。

 おまけとして精巧なネコのミニチュアフィギュアを1個選べるなど、遊び心が随所に感じられる。