宇都宮で2年ぶりの創作展を開く鈴木さん

 那須烏山市野上の人形作家鈴木孝子(すずきたかこ)さん(75)が29日から6月1日まで、2年ぶりの創作展を宇都宮市一条1丁目の複合施設「ミライト一条」多世代交流室で開く。幼い頃の体験を石塑粘土の人形で表現するのが鈴木さんの作風で、今回は新作を含めて16の場面を展示。けんかや農作業、食べ物などの懐かしい思い出を、色紙に記した文章と併せて生き生きと再現する。

 鈴木さんは人形創作を始めて12年。これまで東京や茂木町、市内の烏山信用金庫本店や龍門ふるさと民芸館で展示してきたが、今回は2年ぶりで初の宇都宮開催となる。

 自宅を作業場にし、複数の人形で再現する作品の場面は「すべて実体験」という。例えば、たばこの苗を植えるきつい農作業、郷愁の味「おもずら団子」やスイカ泥棒、怖いヘビ…。創作展に向けて仕上げ中なのが「けんかで互いに煙突掃除の長い棒を振り回し、真っ黒になった」という懐かしい思い出の場面だ。

 「伝統といっても、言葉では伝わりにくい。人形なら『ばあばは、こんなことをしてきたよ』と次の代に残せる」と、鈴木さんは創作の狙いを話す。

 人形の着物は手作りで、精密な小道具も持たせているが「一番重要なのは顔の表情。笑う、怒る、困る、それをどう再現するか」と工夫に余念がない。

 烏山公民館で教室も開いており、生徒3人も作品を出展する予定。観覧無料。午前10時~午後5時(最終日正午)。(問)ミライト一条サポートカウンター028・678・3071。