幕内朝紅龍が生前の母に贈ったイラスト入りの額。母(中央)や朝紅龍(左上)、弟の朝翠龍(右下)が描かれている(朝紅龍提供)

 朝紅龍琢馬

 幕内朝紅龍が生前の母に贈ったイラスト入りの額。母(中央)や朝紅龍(左上)、弟の朝翠龍(右下)が描かれている(朝紅龍提供)  朝紅龍琢馬

 大相撲夏場所初日の10日は「母の日」と重なる。体が資本の力士にとって、丈夫に産んで育ててくれた母親へ感謝の念を深める一日だ。

 幕内朝紅龍は天国に誓った決意を胸に秘めている。2月に母石崎直美さんが、がんのため58歳で死去。9勝6敗で終えた3月の春場所千秋楽は、支度部屋で大粒の涙を流した。「僕らのことを常に第一に考えてくれる母だった」と声を震わせた。

 故郷の大阪府から高知・明徳義塾中、高に相撲留学。母の日には高知からカーネーションを贈った。最も思い出に残るプレゼントは数年前、中央にいる直美さんを弟の十両朝翠龍ら家族で囲むイラストを描いた額だという。

 息を引き取った日、朝紅龍は眠る顔を見つめ「こっちは任せてくれ。向こうでゆっくりしてな…」と語りかけた。母の日は「感謝の気持ちを込める日」と話す。自己最高位の西前頭7枚目で夏場所に臨み、遠い空へ白星を届ける。

 新関脇琴勝峰は母手計カツ江さんの4月10日の誕生日に赤いネックレスを贈った。「母の日と毎年セットにしている。ずっと感謝している」と優しい表情で語った。