JR京浜東北線、東急大井町線、りんかい線の3路線が乗り入れ、鉄道の車両基地をも擁する品川区の大井町。そんな“鉄道の街”に駅直結の大規模複合施設「大井町トラックス」が誕生した。街の新たなランドマーク周辺を歩いた。
新施設はデッキなどでつながる開放的なショッピングセンターや、災害時に広域避難場所として機能する「トラックスパーク」などの広場を備え、山手線の車両基地「東京総合車両センター」に隣接。鉄道産業とのつながりが深い街らしく、ゆかりの風景を堪能できるスポットが多い。交通広場には、大正時代に建設されたれんが車庫の壁面の一部が移設保存されている。
鉄道ファン垂ぜんのスポットが、施設内にある「ホテルメトロポリタン 大井町トラックス」26階のルーフトップバーだ。地上100メートルの屋外テラスから車両基地が隅々まで見渡せる。高層ビル群と、ずらりと並ぶ電車をさかなに、グラスを傾けるのも一興だろう。
屋外の空間が多く気持ちの良い施設を散策していると、印象的な8の数字が目に留まった。地元で人気の立ち飲み酒場「立☆(蚕の虫が口)み8」で商業施設には初出店。名物「酒盗ガーリックピザ」の塩気とニンニクの絶妙なバランスがやみつきになった。
施設を後にし、駅の東口側に足を延ばすと、ノスタルジックなゲートがお目見えする。ディープで闇市的な雰囲気を醸し出す「東小路飲食店街」だ。通りを歩けば、人一人がやっと通れるような狭い路地裏に昭和の香りが漂う居酒屋や小料理店がひしめき、探究心がそそられる。
飲食店街を過ぎると、傾斜が極めて緩やかな坂が目に入る。かつては急な坂だったが、明治時代、付近に住んでいた英国人のJ・M・ゼームスが私財を投じてなだらかに整備し「ゼームス坂」として親しまれるようになったという。先人の心遣いに感謝し、坂を往復してから帰路についた。
【ちなミニ】ルーフトップバーはホテル宿泊客以外も利用できる。
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