【ニューヨーク共同】米国連本部で開催中の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に、広島からの唯一の被爆者として参加した広島県原爆被害者団体協議会(県被団協)の佐久間邦彦理事長(81)。「核のタブーが壊される瀬戸際にいる」との危機感からニューヨークで精力的に動き回った。NPT関連会合での渡航は6度目。「命のある限り」と核兵器廃絶を訴え続ける。
佐久間さんは生後9カ月で爆心地から約3キロの自宅で被爆。母におぶわれ、放射性物質を含む「黒い雨」を浴びた。
退職後の2006年から県被団協に参加。被爆当時の記憶がないため証言活動はしてこなかった。転機は10年のNPT再検討会議で渡米し初めて体験を語った時、米国人女性から「被爆者としてどう生きてきたのかを話してほしい」と言われたことだった。15年に理事長に就任。核兵器禁止条約締約国会議の参加や各国の政府代表との面会を重ね、訴えを続ける。
核抑止論が勢いを増す現状に「核で平和と安全は守れない。今こそ緊急に廃止すべきだ」と語気を強める。
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