ソウル高裁に出廷した韓国の尹錫悦前大統領(中央)=29日(高裁提供・聯合=共同)

 【ソウル共同】韓国の「非常戒厳」宣言を巡り、自身への捜査を妨害したとして、特殊公務執行妨害などの罪に問われた前大統領、尹錫悦被告(65)の控訴審で、ソウル高裁は29日、懲役7年(求刑懲役10年)の実刑判決を言い渡した。一審は懲役5年だったが、高裁は一審が無罪とした部分の多くを有罪と判断した。尹被告の一連の公判で二審判決は初めて。

 尹被告の弁護人は判決を受け、上告する意向を示した。弁護人によると、尹被告は判決後に「あまり失望するな」と述べたという。

 高裁は判決理由で「令状執行を阻止しようとしたことは法治主義の原則に照らして許容できない」と指摘。憲法を順守すべき大統領として「責任は重い」と結論付けた。

 尹被告は昨年1月、戒厳令を捜査していた高官犯罪捜査庁(高捜庁)が自身の身柄拘束を試みた際、大統領警護庁を動員して妨害した罪に問われた。

 また、2024年12月の戒厳令宣言時に一部閣僚の審議権を侵害した罪などでも起訴され、一審では一部が無罪とされたが、高裁は罪の成立を認めた。