矢板カントリークラブ(CC)が2027年12月末で閉場することが決まった。これまで多くの県内ゴルフ大会で名勝負の舞台になってきたコースも、厳しい経営状況には勝てなかったようだ。1973年のタカ坊のデビューコースでもあり、会員になって約40年。20年以上も競技委員を務めてきただけに、個人的にも実に寂しいニュースだ。

 矢板CCは1973年10月にオープンした。ミヤ興業が経営していた時代には、多くの研修生を抱え、「リトル・コーノ」の愛称でマスターズにも5度出場した河野高明(1940~2010)プロも所属していた時期がある。河野プロは日本オープンを制し、安田春男、杉本英世と共に「和製ビッグ3」と呼ばれた。

 2006年にユニマットのグループ会社へ譲渡され、10年にはアルファクラブのグループ会社へと経営が移った。22年4月から須山液化ガス(本社・宇都宮市)が経営を引き継いだ。女子プロテストやPGAシニアツアーの会場にもなったチャンピオンコースでもある。

27年末で閉場となる矢板CC
27年末で閉場となる矢板CC

本県ではバブル期にゴルフ場が約150カ所あり、「ゴルフ銀座」と呼ばれた。しかし、プレーヤーの減少や低料金競争、施設の老朽化などで4月現在は112カ所まで減った。新ユーアイGC(那珂川)、パインズ日光GC、隨縁CC鬼怒川森林コース(塩谷)、東宇都宮CC(那須烏山)など、有名コースの閉場も相次いでいる。パインズ日光GCは、ウイングフィールドGC時代の1989年にウイングフィールドカップ石亭レディスの舞台になったコースだった。

 矢板CCの月例競技には毎月200人以上が参加するなど、約1400人のメンバーの競技志向は強い。2023年の関東倶楽部対抗決勝では本県勢として初優勝した。県クラブ対抗では2回大会から4連覇を飾るなど、県を代表する実力クラブでもある。

 張田巧、後藤貴浩と県内アマ界の“横綱”2人がいるほか、県大会の上位常連プレーヤーが顔をそろえる。閉場後にこれらの選手がどこのクラブに移るのか、勢力図が変わる可能性もある。

 閉場までは、これまでと変わらず営業を続ける。関東ミッドアマの第4ブロック会場になっているほか、県シニア選手権レギュラーの部決勝の会場にもなっている。月例競技、クラブ選手権も行われる。

 団塊世代が75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」の影響も、ゴルフ場経営に及んでいる。伝統あるゴルフ場をはじめ閉場のうわさが絶えない施設も少なくない。明治大学硬式野球部監督の島岡吉郎“御大”の口癖ではないが、「なんとかせい」と言いたいところ。とはいえ解決策、救済策は見いだせないのが現状だ。