「ゲージツ家のクマさん」として親しまれた美術家の篠原勝之(しのはら・かつゆき)さんが17日、肺炎のため奈良市の病院で死去した。84歳。札幌市出身。故人の遺志で葬儀・告別式は行わない。 

 1970年代に唐十郎さん率いる「状況劇場」の舞台美術やポスターを手がけ、後には「鉄のゲージツ家」を名乗った。タモリさん司会のバラエティー番組「笑っていいとも!」やビートたけしさん司会の番組に多数出演した。頭をそり上げた姿がトレードマーク。おおらかな人柄の「クマさん」として親しまれた。

 亡くなる日の朝に近親者に託したというメッセージがインスタグラムに掲載され「ついにね、オサラバの時が きちゃったよ。いっぱい感謝して、旅にいきます。アバヨ。」とつづられた。

 文筆活動も行い、「走れUMI」で小学館児童出版文化賞、短編小説集「骨風」で泉鏡花文学賞を受けた。活動の拠点を東京から山梨県、次いで奈良県に移し、陶芸なども手がけた。

 コピーライターの糸井重里さんや作家の嵐山光三郎さんら幅広い交友関係でも知られた。