コピーライター時代の売野さん(手前左)

 豚が空を飛ぶ-。イギリスのロックバンド、ピンク・フロイドが1977年に発売した名盤「アニマルズ」の広告に付けたコピーです。何十枚ものレコードを聴き、ひたすらコピーを考えるのが僕の毎日でした。

 新聞の小さな求人広告をきっかけに、東京・赤坂の東急エージェンシーインターナショナルに転職したのは76年。仕事はCBS・ソニーレコードの洋楽専門のコピーライターでした。毎月発売されるLPレコードは約40枚。社内のブースにこもり、1日12時間以上、大音量で聴き続けました。ペンを握りしめた手にはマメができていました。コピーを書く訓練にはなりましたが、ハード過ぎる日々でした。