釧路地裁に入る桂田精一被告=16日午前9時29分

 北海道・知床半島沖で2022年に乗客乗員計26人全員が死亡、行方不明となった観光船沈没事故で、業務上過失致死罪に問われた運航会社社長桂田精一被告(62)の論告求刑公判が16日、釧路地裁(水越壮夫裁判長)で開かれ、検察側は禁錮5年を求刑した。

 17日に弁護側の最終弁論が行われ、結審する。弁護側は無罪を主張している。

 求刑に先立ち、被害者家族の意見陳述も行われた。事故で亡くなった鈴木智也さん=当時(22)=の父親は、智也さんが交際相手の女性と事故に巻き込まれたと説明。船上でプロポーズを予定していたといい「息子が二度と帰らない日になると誰が想像したでしょうか」と声を震わせた。

 事故は22年4月23日に発生。起訴状によると、悪天候が予想され、安全統括管理者・運航管理者として出航中止を船長に指示するなど、危険を未然に防ぐ注意義務を怠り、ハッチから海水を流入させて船の沈没を招き、行方不明6人も含め乗客24人と乗員2人を死亡させたとしている。