【ローマ共同】イタリア政府は温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)排出が多い石炭火力発電所の稼働期限を10年以上延長する。米イスラエルのイラン攻撃によるエネルギー価格高騰を踏まえ、緊急時の電力確保に必要と判断した。環境保護団体は「温暖化対策に逆行する」と批判している。
報道などによると、イタリアは2017年、石炭火力を25年までに廃止する計画を国家エネルギー戦略に盛り込んだ。24年には議長国を務めた先進7カ国(G7)気候・エネルギー・環境相会合で、35年までの段階的廃止の合意も主導した。
ただ今年2月末にイラン攻撃が始まり、発電の大部分を輸入ガスに依存するイタリアは苦境に立たされた。
石炭火力の期限を38年までに延長することなどを盛り込んだ法案が議会で承認され、政府高官は「当面は全てのエネルギー源を最大限活用する」と説明する。
欧州では24年に英国が石炭火力の稼働を終えるなど廃止の流れが進む。地元環境保護団体レガンビエンテは「イタリア政府の信頼を損なう決定で、将来世代につけを残す」と反発する。
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