初の英訳本の出版を記念するトークイベントで、自作について語る西加奈子さん。右は翻訳者のアリソン・パウエルさん=9日、米ニューヨーク(共同)

 【ニューヨーク共同】直木賞作家、西加奈子さんのベストセラー「さくら」の英訳本「SAKURA」が出版されたことを記念し、米ニューヨークの書店で9日、トークイベントが行われた。西さんと米国人翻訳者のアリソン・パウエルさんが登壇し、家族の愛をテーマにした同書について語った。

 「さくら」は、過去の痛みと向き合いながら現在を生きる家族と愛犬の物語。2005年出版のヒット作で、20年には映画化された。「SAKURA」は西さんの初の翻訳本で、米出版大手ハーパーコリンズ傘下の翻訳文学レーベルが出した。

 西さんは「英訳されることが10年以上前からの夢だった」とし、「信頼できる翻訳者を見つけることがどれだけ難しいか。私はラッキー」と、パウエルさんへの感謝を口にした。

 主人公らが愛犬「サクラ」と出会う場面などを西さんとパウエルさんがそれぞれ日本語と英語で朗読すると聴衆から大きな拍手がわき起こった。終了後にはサインを求める列ができた。