給付付き税額控除の制度設計を担う「社会保障国民会議」の有識者会議=9日午後、東京都港区

 給付付き税額控除の制度設計を担う「社会保障国民会議」の有識者会議が9日、東京都内で開かれた。資産や所得の全容をすぐに把握するのは困難として、簡易型から段階的に導入する方向で本格的な検討に入った。収入が少なく生活が厳しい現役世帯を支援するため、個人の勤労所得に応じて支援の有無を決める仕組みを先行採用する案が有力となっている。

 会議では、世帯ではなく個人単位で支援を判断することで、一人一人の就労促進につなげるべきだとする意見が大勢を占めた。個人の勤労所得は年末調整や確定申告など既存の制度で把握でき、迅速に始めやすい利点がある。子育て世帯の負担を減らすため「扶養人数に応じて支援の上限を変えるべきだ」とする声もあった。

 有識者会議メンバーで制度に詳しい大和総研主任研究員の是枝俊悟氏は9日、会議に先立ち日本記者クラブで講演し「2027年の年末調整、28年の確定申告で還付できる」と述べた。

 給付付き控除は、所得税の控除と現金給付を組み合わせた制度。所得が少なく、減税だけでは十分な恩恵を受けにくい世帯の支援に適する。