刑事裁判の再審制度を見直す刑事訴訟法改正案について、政府が、開始決定に対する検察の抗告に一定の制限を設ける方向で検討していることが6日、関係者への取材で分かった。原案は現行法を維持し抗告を容認しているが、自民党内の審査で禁止論が相次いでいた。政府案が与党審査の段階で修正されれば異例。

 検察による抗告を巡っては、審理の長期化を招いているとの批判がある。滋賀県日野町で1984年、女性が殺害されるなどした「日野町事件」は、2018年7月に大津地裁で再審開始が認められたものの、検察が2度抗告したため、確定は約7年半後だった。

 先月下旬から本格化した自民の法案審査では、近年の再審事件を踏まえ、抗告禁止を求める声が続出。「審理の長期化により記憶の薄れや証拠の劣化を招く」との指摘も出ていた。

 関係者によると、抗告に全く制限をかけない原案通りでは理解を得られないと判断。抗告を検討する際に考慮すべき事項を記載したり、重大な事実誤認がある場合に限定したりする案が出ている。