高校野球最後の打席でフルスイングを見せる青藍泰斗高の須加=8月9日、阪神甲子園球場

 不完全燃焼な最後だったかも知れない。だがチームの勝利へ全力を注ぐ姿は、目に焼き付いている。
 今夏、35年ぶりの甲子園に立った青藍泰斗高。優勝経験校の佐賀北との1回戦、タイブレークの延長十回1死満塁。けがの服部隼士(はっとりはやと)の代打として打席に立った須加匠(すかたくみ)のバットは空を切った。「野球の神様がチャンスをくれたんですが、生かせませんでした。でも良いスイングができました」と、すがすがしい表情が印象的だった。