大分市佐賀関の大規模火災現場付近で上空から散水する自衛隊のヘリコプター=20日午前10時26分

 大分市佐賀関の大規模火災で、市は20日、飛び火した無人の離島・蔦島以外の焼損地域で鎮圧状態となったことを確認したと明らかにした。市によると、住宅など170棟以上が焼損し、約130世帯が被災、焼損範囲は約4万8900平方メートルに及んだ。完全な鎮火に向け消火活動を続ける。避難所を視察した大分県の佐藤樹一郎知事は「あらゆるニーズを聞き、最大限の支援をしていきたい」と述べた。

 県警と地元消防は20日、現場検証を始めた。出火原因の特定や焼損状況の確認を進める。20日も自衛隊のヘリコプターが散水する様子が見られた。現場からは19日、性別不明の遺体が見つかり、連絡が取れていない住民男性(76)とみて身元確認を進めている。

 県と市は被災者支援を本格化。避難所には仕切りのテントを配置した。保健師による健康観察に加え、薬剤師会と協力して相談に応じる。寄付金の募集も始め、民間と連携し、住まいや食事も提供する。県営住宅への入居も検討している。