史跡東大寺旧境内発掘調査団は19日、東大寺(奈良市)の講堂跡での初の発掘調査で、講堂南側には幅45mにわたって階段があったことが分かったと発表した。基壇(建物の土台)は東西約61m、南北約36mと巨大な規模とみられることも判明。僧侶が暮らす僧坊と、講堂を結ぶ軒廊の一部も見つかった。
講堂は大仏殿の北側にあり、僧侶らが教義などを学ぶ施設。火災のたびに同じ場所で再建されてきた。1508年の火災後は再建されなかったが、現在も巨大な礎石が奈良時代の創建時のまま残っている。
正倉院宝物の「殿堂平面図」には、講堂南側に扉とみられるものが九つ連続して並んでいる様子が描かれている。今回の発掘で石材は確認できなかったが、階段の盛り土を検出。各扉に応じた位置に階段が設置されていたことになるという。
寺の記録「東大寺要録」(平安時代)によると、講堂は東西182尺(約53m)、南北96尺(約28m)と記されていた。発掘から、講堂があった基壇の規模は東西約61m、南北約36mと推定されるという。
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