【バンコク共同】タイのアヌティン首相は10日、カンボジアと10月下旬に調印した国境対立を巡る和平合意の履行を一時的に停止すると記者団に表明した。タイ国軍は同日朝、国境地帯の東北部シーサケート県で地雷の爆発により兵士2人が負傷したと発表。両国は捕虜の解放など合意の履行を調整しながらも、完全に緊張が解けない状態が続いている。

 7月に軍事衝突した両国は10月下旬にトランプ米大統領も立ち会う中、マレーシアの首都クアラルンプールで和平合意に調印。国境地帯からの重火器撤去や、タイがカンボジア人捕虜を解放することを盛り込んだ共同宣言を発表していた。