厚生労働省は7日、医療サービスの対価となる診療報酬の2026年度改定に合わせ、入院患者の食事代引き上げに向けた議論を中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)の総会で始めた。食材費の値上がりで、医療機関の経営悪化の一因になっていることが背景にある。
入院時の食事代は国が定めている。25年4月から1食当たり690円。このうち患者が原則510円を負担し、残る180円を公的医療保険の給付で賄っている。
長引く物価上昇の影響を踏まえ、患者負担分を24年6月に30円、25年4月に20円それぞれ引き上げた。
中医協総会では、厚労省が近年の患者負担引き上げ後も、食材費が高騰していると説明。委員から物価高への対応に異論はなかった。「3年連続の負担増となる場合、患者の理解が得られるよう最大限配慮してほしい」との意見があった。
厚労省は、光熱費や水道代の高騰を踏まえた患者負担引き上げの検討も進める。
ポストする




