米ナスダックのロゴ=2021年12月、ニューヨーク(ロイター=共同)

 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)欧州委員会は6日、証券取引所を運営する米ナスダックとドイツ取引所に対し、EU競争法(日本の独禁法に相当)違反の疑いで正式な調査を始めたと発表した。デリバティブ(金融派生商品)の上場や取引、清算業務で、競争回避のために共謀した可能性があるとみている。

 欧州委は、金融派生商品を巡る業務で、商業上の機微情報の交換や、価格調整を行った可能性があると懸念を示した。競争が妨げられれば商品の価格や品質に悪影響が及びかねないと指摘した。

 欧州委は昨年9月、ナスダックとドイツ取引所の施設に対し、予告なしの検査を実施したという。