江戸時代の浮世絵師喜多川歌麿(きたがわうたまろ)の代表的な肉筆画3部作で栃木市内で制作されたと考えられている「雪月花」のうち、国内に唯一残る「深川の雪」が、香港で22日に開催される競売に出品されることが5日、関係者への取材で分かった。作品は所在不明の時期もあったが、2012年に国内で見つかり、その後、岡田美術館(神奈川県箱根町)が所蔵してきた。落札者の意向次第では市が所有する高精細複製画の展示に影響を及ぼす可能性があり、関係者は危機感を募らせる。
「深川の雪」は競売大手サザビーズが主催する競売の出品目録に掲載されている。関係者によると、オーナーサイドの意向で出品されたとみられる。浮世絵は海外で人気が高く、歌麿作品となれば「億超えは容易に予想される」という。同美術館は同日までの下野新聞の取材に「答えられない」としている。
「雪」は歌麿が最晩年に手がけたとされ、縦約2メートル、横約3・4メートルの大作。東京・深川の料亭で遊女らが雪見をしたり、火鉢を囲んだりする様子が緻密で色鮮やかに描かれている。
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