新生児室の赤ちゃん(ガラス越しの撮影です)

 厚生労働省が4日公表した人口動態統計(概数)によると、2025年上半期(1~6月)に生まれた赤ちゃんの数は、前年同期比3・3%減の31万9079人となった。外国人は含まない。少子化に歯止めがかからず、下半期も同じペースなら、通年では24年に続いて70万人を割り込む可能性が高い。

 上半期の死亡数は2・9%増の82万3343人で、出生数と差し引きした自然減は50万4264人だった。婚姻数は4・3%減の23万166組。

 出生数を月別でみると、6月は5万5658人で前年を345人上回ったものの、1~5月はいずれも前年を下回った。

 価値観の多様化が進み、未婚や晩婚、晩産が広がっていることが背景にあるとみられる。政府は「次元の異なる少子化対策」として、児童手当の拡充などに取り組んできたが、十分な効果を上げられていない。

 昨年1~6月の出生数の概数は32万9998人だった。通年の確定数は68万6173人。