ギリシャ・サントリーニ島の夕日=10月(共同)

 取材に答えるギリシャ・サントリーニ島の首長ニコス・ゾルゾス氏=10月(共同)

 ギリシャ・サントリーニ島の夕日=10月(共同)  取材に答えるギリシャ・サントリーニ島の首長ニコス・ゾルゾス氏=10月(共同)

 エーゲ海に浮かぶギリシャの世界的な観光地サントリーニ島が今年からクルーズ船客の上陸を1日当たり最大8千人とする制限を本格導入した。観光客による混雑で住民の生活に支障が出るオーバーツーリズム(観光公害)が問題となる中、島の首長ニコス・ゾルゾス氏は4日までに取材に応じ、制限措置は「効果的に機能している」と成果を強調した。

 一方で「質の高い観光」を維持していく必要性にも言及。来年は観光イベントに参加するため来日する計画で、日本市場の開拓に意欲を示した。

 人口約1万5千人の島は「世界一美しい」と称される夕日で知られ、年間300万人を超える観光客が訪れる。特に夏には1日当たり1万人を超えるクルーズ船客が上陸し、狭い島内の混雑原因となっていた。

 措置導入後は事前に到着するクルーズ船の申請を求め、8千人を超えないよう調整する。ゾルゾス氏は「賛否があるのは確かだが観光客の流れはスムーズになり、住民らも満足している」と評価した。