モスクワ郊外で公開された地上発射型巡航ミサイル「9M729」(手前)と発射台となる自走式車両(奥)=2019年

 【キーウ共同】ウクライナのシビハ外相は、ロシア軍がウクライナに対し、新型地上発射型巡航ミサイル「9M729」を使用したとの見方を示した。ロイター通信が10月31日、報じた。9M729は、トランプ第1次政権時の2019年に米国がロシアとの中距離核戦力(INF)廃棄条約を破棄する根拠とした兵器。シビハ氏によると、実戦使用が確認されたのは初めてとみられる。

 9M729は、通常弾頭のほか、核弾頭も搭載できる。最大射程は2500キロで、10月に1200キロ以上飛行してウクライナに着弾。ロイターは、西部リビウ近郊の村に落ちたミサイルの残骸の画像を検証し、9M729との刻印を確認したとしている。