厚生労働省は、介護保険制度の3年に1度の見直しで、介護の必要度が比較的低い人が利用する掃除や洗濯など一部サービスについて、全国一律の介護保険サービスから市区町村事業への移行を見送る方向で調整に入った。費用を抑えるために検討したものの、自治体による支援の質の確保に課題があり、現時点での移行は難しいと判断した。関係者が31日、明らかにした。

 社会保障審議会の部会で議論し、年内に最終決定する。

 介護保険制度では、介護の必要度を低い方から要支援1と2、要介護1~5の7段階に分類している。今回は要介護1、2の訪問介護のうち掃除や洗濯などの生活援助サービスの移行が検討されてきた。