アスクルの物流センターにあるロゴマーク

 サイバー攻撃によるシステム障害が発生している通販大手アスクルは31日、顧客の氏名やメールアドレスなどの個人情報が流出したことを確認したと発表した。ロシア系とされるハッカー集団「ランサムハウス」が犯行声明を出したことも判明。声明では1・1テラバイト分に及ぶ大量のデータを盗んだと示唆した。

 アスクルによると、流出したのは通販を利用している企業と個人の氏名やメールアドレス、電話番号のほか、商品仕入れ先の担当者名やメールアドレスなど。件数やデータの容量は明らかにしていない。クレジットカード情報は含まれていないという。他にも外部に漏れた可能性があるとみて調査を進める。

 外部のエンジニアを含めて100人規模が作業に当たるが、システムの復旧の見通しは立っていない。「多大なる迷惑と心配をおかけしていることをおわびする」とコメントした。

 30日夜に声明を確認したセキュリティー会社S&Jの三輪信雄社長によると、ランサムハウスは企業から顧客情報などを盗み脅迫する手法を使うことが特徴だという。