【フィレンツェ共同】ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は30日、トランプ米政権による輸入自動車への関税強化により、年間で最大50億ユーロ(約9千億円)の負担が生じるとの見通しを発表した。関税の支払いや、米国での販売台数減少が響く。コスト削減で競争力維持を図る。

 同時に公表した2025年7~9月期の純損益は4億8200万ユーロの赤字で、11億9300万ユーロの黒字だった前年同期から大幅に悪化した。電気自動車(EV)の販売苦戦を踏まえた傘下の高級スポーツカーメーカー、ポルシェの製品戦略修正に伴う損失も発生した。売上高は2・3%増の803億500万ユーロ。