出版社や通信事業者などでつくる一般社団法人ABJは29日、漫画などの日本の出版物を無断掲載している海賊版サイトでの「ただ読み」の被害額が、推計で年約8兆5千億円に上るとの調査結果を発表した。全世界の海賊版サイトの被害実態を把握するため、今年7~8月に913サイトを対象に実施。被害の広がりが浮き彫りになった。
6月の国別アクセス数や滞在時間などを調査。報告書などによると、123の国・地域から計約28億回のアクセスがあり、総滞在時間は7億時間に上った。30分の滞在でコミックス1冊(500円)を読めるとして試算した結果、「ただ読み」の被害額が7048億円(14億冊分)に達した。年換算すると約8兆5千億円になるという。
総滞在時間は国別で、インドネシアが最も多く、日本、米国の順。海賊版サイトの使用言語は英語が半数を占めており、日本語や中国語、ベトナム語が続いた。
ABJの伊東敦広報部会長(集英社編集総務部参与)は「想像以上の被害が判明した。より実効性の高い対策をしていきたい」と話している。
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