サイバー攻撃に端を発したアサヒグループホールディングスのシステム障害は29日で発生から1カ月が経過した。依然として復旧のめどは立っておらず、中核のアサヒビールは出荷品目が10月末時点で通常の約1割に当たる約50にとどまる。インターネットのダークウェブに犯行声明を出した「Qilin」と名乗るハッカー集団はその後、沈黙を続けている。
システム障害は9月29日に発生。身代金要求型コンピューターウイルス「ランサムウエア」が原因だった。Qilinは「チーリン」や「キーリン」と呼ばれ、ロシアを拠点に活動しているとされる。アサヒに対する犯行声明は10月8日に判明し、内部文書や社員の個人情報とする画像を公開した。
ハッカー集団は盗んだ情報や暗号化した情報の復元と引き換えに身代金を要求するのが手口だ。アサヒはハッカー集団側とやりとりがあるかどうかを含め、攻撃の詳細を明らかにしていない。
アサヒは障害発生で受注・出荷ができなくなり、多くの工場で生産を停止。9日に全工場での再開にこぎ着けた。
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