素粒子ニュートリノで宇宙の成り立ちの解明に挑む日本と米国の二つの国際研究チームは、互いの実験データを初めて共同解析した結果を、22日付の英科学誌ネイチャーに発表した。ニュートリノ粒子と反粒子の振る舞いの差を調べ、今後の測定に向けたヒントを得たとして「宇宙に物質が満ちている謎の解明に近づく一歩」としている。
宇宙の誕生時、物質と、反対の電荷を持つ反物質が同数生まれたが、現在の宇宙には物質しか残っていない。物質と反物質で振る舞いが異なる「CP対称性の破れ」という現象が原因の一つと考えられている。
二つのチームは、ニュートリノが飛行中に性質を変える「ニュートリノ振動」で、ニュートリノと反ニュートリノの振動の確率がどれだけ異なるか測定を続けている。
今回は、ニュートリノが「ミュー型」から「電子型」に変わった190例と、反ニュートリノが同様に変わった49例を解析した。
その結果、質量の順序は決められなかったが、一方の順序の場合は99・7%の確率でCP対称性の破れが起きているという結果が出た。
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