自身のスマートフォンを手に、インタビューに答える愛知県豊明市の小浮正典市長=9月、豊明市役所

 愛知県豊明市は22日、スマートフォンの使用目安を1日2時間以内とするよう促す条例を巡り、一部市民にアンケートを実施した結果、1日施行後の使用時間の変化について「なかった」と回答したのが65・4%に上ったと明らかにした。「あった」と答えたのは7・1%にとどまり「なかったが気にするようになった」は27・5%だった。

 睡眠時間の変化を尋ねる質問では、84・6%が「なかった」、2・7%が「あった」とした。一方、条例をきっかけに、家族との会話が増えたり、生活を見直したりしたと答えたのは39・0%となった。

 条例では、仕事や勉強時間以外でスマホやゲーム機などの使用目安を1日2時間以内とするよう促すとともに、小学生以下の使用は午後9時まで、中学生以上18歳未満は午後10時までとすることも求めている。

 アンケートは、1~15日の2週間にわたり、市民や市外から通勤、通学する約250人に実施。20~70代の182人が回答した。市議会は効果や市民の反応を定期的に検証し、必要に応じて条例を見直すことなどを市に要求している。

 市は「回答が30代以上に偏り、過剰使用の人が少なかったと推測する。より詳細なアンケートの必要性と、継続的な啓発の重要性を再認識した」とコメントした。今後、同様のアンケートを全市民対象に実施するという。