イスラム組織ハマスが人質の遺体を捜索する現場に到着した赤十字職員ら=17日、ガザ南部ハンユニス(AP=共同)

 【エルサレム共同】米ニュースサイト、アクシオスは17日、パレスチナ自治区ガザの和平計画を巡り米国のウィットコフ中東担当特使が近く中東を訪問すると報じた。イスラエルとイスラム組織ハマスの双方が和平計画「第1段階」の履行に関し互いの違反を主張する中、先行きに不透明感が増す停戦の維持に向け関係者と協議する見通し。

 イスラエル首相府によると、ハマスは18日、新たに人質1人の遺体をイスラエル側に返還した。これで引き渡された遺体は計10人で、ガザに残るのは18人となった。

 アクシオスによると、ウィットコフ氏はイスラエルのほか、停戦を仲介したエジプトを訪問する。10日に発効した停戦は維持されているものの、イスラエルはハマスが意図的に人質遺体の返還を遅らせていると批判。ハマスはイスラエルに物資搬入の拡大を要求し、せめぎ合いが続いている。

 和平計画「第2段階」ではハマスの武装解除が議題となる予定。ハマス幹部はロイター通信の取材に対し、武装解除は約束できないと語った。