東京大は17日、研究目的で収集したアイヌ民族などの遺骨を巡り、先住民の意向に十分配慮されていなかったものが含まれていたとして「尊厳を深く傷つけた。事実を厳粛に受け止め、真摯に反省し、心よりおわび申し上げる」とのコメントをホームページに掲載した。

 大学によると、遺骨の収集や保管は明治期から始まっており、記録が不十分なものもある。理事・副学長を座長とする「タスクフォース」を設置し、遺骨に関する情報の整理や返還に向けた対応方針などを検討する。

 遺骨を巡っては、医学や文化の研究を名目に、埋葬や儀礼の場から不当に持ち去られたとして、近年、返還を求める運動が世界的に活発化している。