訓練で岐阜羽島署の旧署長官舎の土壁を壊す警察官=15日午前、岐阜市

 岐阜県警機動隊と岐阜羽島署は15日、三重県沖を震源とするマグニチュード(M)9・0の南海トラフ巨大地震の発生を想定した防災訓練を実施した。解体予定の旧署長官舎を被災住宅に見立て、壁などを壊し、取り残された住民を救出する手順を確認した。

 訓練には約20人が参加。電動ドリルやハンマーを用いて官舎の壁に穴を開け、要救助者に見立てた人形をストレッチャーで屋外へ運び出した。粉じんが舞う中、隊員らのかけ声が飛び交った。

 岐阜県によると、南海トラフ巨大地震で、県内では約3万5千棟が全壊、約10万棟が半壊し、建物倒壊で負傷者は1万3千人、避難者は16万1千人に上るとされている。