渡辺苺花さん

 第14回しもつけ新聞スクラップ作品コンクール(下野新聞社、下野新聞下野会主催)の審査会が14日、下野新聞社で開かれ、最高賞の下野会賞に大田原市金田北中3年渡辺苺花(わたなべいちか)さん(15)の「子供たちの未来を育てる」が選ばれた。渡辺さんは2年連続で同賞に輝いた。

 小中学生の読解力や表現力を育むのが狙い。児童・生徒408人から計325点(小学生75点、中学生250点)の応募があった。テーマは持続可能な開発目標(SDGs)や県内スポーツ、熱中症などが多かった。

 青柳宏(あおやぎひろし)県NIE推進協議会長や堀内多恵(ほりうちたえ)県NIEアドバイザーら5人が、事前審査を通過した72点から入賞作を選考。記事を読み込み自分の考えを深めているか、レイアウトや見出しに関し創意工夫があるかなどを基準に審査した。

 渡辺さんは不登校の生徒の思いや官民の支援策などをまとめた。「昨年の最高賞を励みに取り組んだが、今回も選ばれてびっくり」とした上で「不登校生の中には同じ中学生もいる。共感や当事者意識を大切に、子どもの現状に関する記事を丁寧に集めた」と話した。

 青柳会長は「身近なテーマを通じて未来や社会の課題を探求した力作。文字の大きさにめりはりを利かせるなど、細かなこだわりも光る」と評価した。

 上位入賞作を紹介する特集面は11月17日付に掲載予定。県央展は同月21~25日、県総合文化センターで開かれる。