腎機能が低下した患者が受ける人工透析の費用の一部を公費負担する「自立支援医療費」を会計検査院が調べた結果、対象の153市町村のうち約7割に当たる13府県の111市町村が、2023年度に計1億9527万円を過大支給していたことが14日、分かった。市町村の審査が不十分で、本来は医療保険から支払うべき分も公費で負担していた。
所管する厚生労働省は、14年にも検査院から同様の指摘を受け審査方法などを周知していた。だが、85自治体は審査自体実施していなかった。
検査院によると、多額の費用がかかる人工透析の患者負担額を軽減するため、公費による自立支援医療制度と、医療保険による特定疾病制度がある。両制度の認定を受けた患者は併用が可能で、その場合はまず特定疾病に基づき、自己負担の限度額を超えた分が医療保険から支払われ、さらに自己負担額の一部が自立支援医療費から支給される形となる。
だが実際には併用の患者でも、医療機関で自立支援医療費の受給者証のみ提示し、特定疾病の適用を受けていないケースがあるとみられる。
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