今年はスルメイカが異例の豊漁だ。黒潮が日本列島の太平洋側の沿岸から南の沖合に大きく離れる「大蛇行」が終息し、群れが多く生き残った可能性がある。ただ詳しいメカニズムは解明されていない。近年の記録的な不漁から抜けだして安定した漁獲量が確保され、食卓に手頃な価格で届くようになるかどうかは未知数だ。
スルメイカは南の暖かい海で生まれ、黒潮に乗って北上。東北や北海道の沖まで達した後、南に戻り産卵する。生存期間は約1年だ。
年間漁獲量は2000年に30万トンを超えていたが、24年には1万8千トンまで低下した。大蛇行で餌となるプランクトンが少ない南の沖合に押し出されたのが一因とみられる。漁獲量の減少に伴い価格も上昇している。
だが、今年7~8月には青森県や岩手県の沖で前年同期と比べ約3~7倍の漁獲があり、水産庁は9月に25年漁期(4月から26年3月まで)の漁獲枠を34%引き上げた。それでも上限に達する可能性があり、足元では漁獲を抑える動きがあるという。
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