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【塩城(中国)2025年10月14日新華社=共同通信JBN】第26回China-Japan-ROK Friendship Cities Exchange Conference(中日韓友好都市交流会議)が10月15日から16日まで、中国江蘇省塩城市で開催されます。「Local Cooperation for Shared Prosperity, Openness and Inclusiveness for Development(地域協力による繁栄の共有、開放と包摂による発展)」をテーマとする本会議は、1999年の設立以来の伝統を引き継ぎ、毎年3カ国で持ち回り開催されており、地方政府、企業、および様々な分野の代表者が一堂に会し、新たな協力の機会を模索します。

 

塩城市と日本の絆には、千年以上にわたる深い歴史的ルーツがあります。唐代には小野岩根や阿倍仲麻呂といった遣唐使が、長安へ向かう途中で当地に立ち寄りました。1988年に中国沿海開放都市の1つに指定された塩城市は、対外開放を進める上で日本を重要なパートナーと位置付けてきました。同市はこれまでに、東芝、三菱、ローソンなど200件以上の日本企業の投資プロジェクトを受け入れ、伊藤忠商事やトヨタ自動車といった大手企業と強力なパートナーシップを構築し、強固な産業補完関係を実証しています。

 

狭い海峡で結ばれた塩城市と日本は、ともに渡り鳥にとって生命線である「東アジア・オーストラリア地域フライウェイ(East Asian-Australasian Flyway)」沿いに位置し、生物多様性の保全という共通の使命を担っています。トキは両国の友好の象徴となっています。中国は1999年、日本におけるトキの回復を支援するため、国家の贈答品として「洋洋(ヤンヤン)」と「友友(ヨウヨウ)」の2羽を贈りました。2023年に塩城市は20羽のトキの野生放鳥に成功し、保全活動の新たな節目となりました。塩城市は「World Coastal Forum 2025 Conference(世界沿岸フォーラム2025会議)」を通じて、日本をはじめ各国の沿岸都市と協力し、「World Coastal Wetland Cities Mayors' Roundtable(世界沿岸湿地都市市長円卓会議)」の「Yancheng Initiative(塩城イニシアチブ)」を具体的行動につなげることを目指しています。

 

塩城市はこれまで、鹿嶋市や佐渡市など日本の都市と友好交流・協力関係を築いてきました。定期的なハイレベル訪問や交流により、相互理解が深まっています。塩城市と川崎市は8年連続で環境博覧会に代表団を相互派遣し、環境技術分野での協力を強化しています。4つの国家レベルのオープンプラットフォームの支援を受けて、塩城市は日本との協力ルートを積極的に拡大しています。特筆すべきなのは、塩城港と大阪を直結する近海コンテナ航路が開設されたことです。さらに、塩城市の文化的影響力も強まっており、伝統的なHuai opera公演が福岡で観客を魅了し、磁器彫刻、柳細工、塩彫刻、Huaiのフォークソングなどの無形文化遺産が2025年大阪・関西万博で高い評価を得ています。

 

今年の会議では、日中姉妹都市間の経験共有セッションや都市対話活動などの新たな取り組みを導入し、北東アジアの都市間協力に新たな活力を注入します。

 

ソース:The 26th China-Japan-ROK Friendship Cities Exchange Conference