輸入家具を扱う店舗=9月29日、米カリフォルニア州(AP=共同)

 カナダの製材所に並べられた木材=4月(ロイター=共同)

 輸入家具を扱う店舗=9月29日、米カリフォルニア州(AP=共同)  カナダの製材所に並べられた木材=4月(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】トランプ米政権は14日、輸入する木材に対する10%の追加関税を発動した。ソファや食器棚など一部の家具には25%を課すものの、関税交渉での合意に基づき、日本と欧州連合(EU)は15%、英国は10%が追加関税率の上限となる特例が適用される。輸入が安全保障を損なう恐れがある場合に追加関税を課せる通商拡大法232条に基づく措置。ただ安全保障に直結する品目に当たるかどうかを疑問視する声もある。

 ホワイトハウスは、木材の輸入が増え続け、国内の関連産業の弱体化を招いていると指摘。国内産業を保護して、生産能力向上や雇用創出につなげたい考え。木材は軍事用途として重要な品目だと強調し、輸入依存が安全保障上の脅威になっていると主張した。

 木材の輸入はカナダからが多い。日本の林野庁によると、2024年の日本の対米木材輸出額は56億円で、輸出先としては中国、フィリピンに続く第3位だ。56億円のうち、これまで無税だった約半分が10%関税の適用対象となる。